Reborn-Art Festivalが始める、多様な循環づくり

地域の魅力を再発見しながら
新しい価値を創造。
自らの力で走り続けるための、
「自創」の場づくりへ。

私たちにとって、けっして忘れることのできない東日本大震災から5年が経過しました。宮城県・牡鹿半島とその周辺地域は、とりわけ甚大な被害をこうむった場所です。多くの方々が亡くなり住む家が失われたばかりではなく、産業インフラや公共施設など、漁業・農業から工業にいたるまであらゆる生活の領域で甚大な被害を受け、本格的な復興にはまだ時間がかかる状況です。そして、震災によってさらに加速した人口流出や産業の荒廃は、東北のみならず日本全体の未来に深刻な影を落としています。復興のあり方が、今、まさに問われていると言えます。
「Reborn-Art Festival」とは、東日本大震災から5年、ここまで歩んできた現地の方々の“生きる力”や“生きる術”に共感した様々なジャンルのアーティストが、東北の自然や豊かな食材、積み重ねられてきた歴史と文化を舞台に、そこに暮らす人々とともに繰り広げる、いままでになかった総合祭とも言えるものです。

フェスティバル全体の企画構成や参加アーティストの選定などは、思想家・人類学者の中沢新一氏、ワタリウム美術館の和多利浩一/恵津子氏と小林武史で新たにクリエイティブディレクションユニットを組織し、展開してゆきます。
地域とアーティストが協働してこの地域の魅力をあらためて発見し、広く発信することで、多くの人々がこの地域のことを知り、そして訪れることになるでしょう。ここで生まれる新しいつながりから、地域復興や振興につながるさまざまな循環を生み出すことがこのお祭りの目的です。過疎の地域と都市との循環、伝統と新しさの循環、生命力の循環、自然と人間の循環、そして“被災地”と“支援者”との循環。これらの多様な循環をとおして地域の潜在力が目覚め、この地域の10年後、20年後の未来を形づくるきっかけになることを、私たちは目指しています。

Reborn-Art Festival開催に寄せて

小林 武史

音楽プロデューサー/
一般社団法人APバンク代表理事

ap bankは2011年以降、東北でできることは何かと考えながら復興支援を続けてきました。自問自答しながら活動を続ける中、2012年「大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ」を訪れる機会を得ました。そこには地域の方々の積極的な関わりで生まれた作品が展開され、都市との繋がり、経済との関わりに関してもとても有効なものだと思いました。地域の方々の力があってこそ作りあげられる芸術祭を見て、これを石巻や、豊かな自然や歴史が残る牡鹿半島、その周辺でこそ、開催すべきなのではと考えました。

着想から約4年。僕たちはまず地域との交流に時間をかけてきました。宮城県や石巻市ともミーティングを重ね、リサーチをし、色んな出会いや気づきを得ました。影の中にも当然光りは存在し、命の鼓動も溢れている、むしろ経済の都合とはあまり関係のないところにこそ命の本質が宿っているのではないか、ときにそんな話をし『本質を巡る旅』というキーワードを見つけたりしながら、芸術祭の構想を膨らましてきました。

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そして来年2017年夏。ようやく「Reborn-Art Festival」開催の目処が立ちました。また今年2016年夏には、プレイベントを開催することも決定しました。石巻/牡鹿半島で暮らす人々と集まる人々、自然と文化、その場所の記憶と未来、若者と先輩方。多様性に富んだ様々な要素が混ざり合い、色んな循環が生まれ、未来へつながる力が生まれること。まだまだ道のりは始まったばかりですが、試み企みつつ、化学反応を起こしていきたいと思っています。

櫻井 和寿

ミュージシャン

支援する側と支援を受ける側という関係ではなく 

また 苦しみや悲しみを分かち合うだけの間柄でなく 

美しさ 楽しさ 文化 未来をも一緒に感じあえる 

そんな幸せなイベントにしていけたらと考えています

村井 嘉浩

宮城県知事

2011年震災発生から5年、被災地ではこの間に、防災集団移転や土地区画整理、災害公営住宅の整備による街づくりが進展したほか、被害の大きかった石巻・牡鹿地域では、JR仙石線と石巻線の全線運行再開、仙石東北ラインの新規開通などインフラ整備が行われたものの、復興はまだ道半ばであります。
Reborn-Art Festivalをきっかけに全国から大勢の方々が訪れることで、地元との交流が生まれ、宮城・牡鹿の魅力を再発見していただけるとともに、地域の活気を取り戻せる「内側からの復興」につながる大変有意義なものであると考えております。

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「創造的な復興」を目指す宮城県にとって、被災地に光をあてた取り組みとして、このReborn-Art Festivalが被災者に心の癒しと活力を与えるとともに、地域の復興支援、観光客の誘客など、様々な効果が期待できる大変すばらしい取り組みになると確信しております。最後に、この取り組みで宮城が復興に向けて力強く歩んでいる姿を全国に発信できる良い機会になればと考えております。全国から多くの皆様にお越しいただき、被災地の未来に進んでいく姿を直接、肌で感じていただきたいと思います。
この機会に是非宮城・牡鹿を訪れ,宮城の魅力を存分に御堪能ください。

 

亀山 紘

石巻市長

震災から5年、全国そして世界中の皆様による御協力、御支援もあり、石巻市の復旧・復興は着実に進んでおります。一方で、震災によって転出された方も多く、特に半島部の人口減少は深刻な問題になっています。
現在、石巻市の経済は、復旧・復興関係の需要等が下支えしていますが、復興の進展とともにこれらの需要は縮小していくことから、創造的、自立的で持続可能性の高い取り組みが求められており、Reborn-Art Festivalが目指す内側からの復興は、まさにこれからの石巻市にとって必要な考えであり、共に取り組むことといたしました。

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Reborn-Art Festivalの開催は、交流人口の増加のみならず、牡鹿半島の豊かな自然環境や住民のつながり、文化・歴史といった、「地域らしさ」を全国に発信するとともに、新たな定住につながる機会と期待しております。
また、より多くの皆様に訪れていただくことが、本市をはじめとする被災地に勇気と希望を与え、更なる復興・発展への活力につながっていくものと考えております。

REBORN ART FESTIVAL × ap bank fes 2016