© Reborn-Art Festival 2024
動物は成長の道のりをつくる
小道-場所の破壊的な征服
ロイス・ワインバーガー / LOIS WEINBERGER
キクイムシが樹皮に残す木をかじった跡です。同時に植物の幹と枝、虫の翅に浮かび上がる脈に重ねており、植物と動物は生きものである点で同じだといいます。ときに破壊的に、秩序を越えて自由に進む自然の力は、息苦しい都市に自由なエネルギーを与えます。トタン板で囲まれた小さな小屋の三面に描かれており、建物全体が自然に影響を受けているように見えます。
「キクイムシの道というのは、私にとって、成長のプロセスを表しています。生きとし生けるものすべての成長過程と、キクイムシの道と、木の幹と枝と果物が結びついている。これをもってして小さな宇宙空間のようなものを表現したかったのです」(ロイス・ワインバーガー)
※ 網地島へは網地島ラインをご利用ください。
※ 天候により欠航となる可能性があるほか、1日の船便数が限られますので鑑賞の際は予め計画を立ててご移動ください。
※ 早朝や夜間など、地域住民の方のご迷惑になる時間帯での鑑賞はご遠慮ください。
ロイス・ワインバーガー
LOIS WEINBERGER
1947年 オーストリア、チロル地方の山間部の農村で生まれる。
1970年代~ 自然と人工の空間を対象に、制作活動を開始。
1988年~ ウィーンの自庭で育てた荒地植物を各所に植えるというガーデン・プロジェクトを開始。
1991年 第21回サンパウロ・ビエンナーレに参加。
1997年 ドクメンタX(ドイツ・カッセル)に参加。
2000年 ウィーン近代美術館(オーストリア・ウィーン)で個展開催。
2009年 第53回ベニス・ビエンナーレにオーストリア館代表として参加。
2014年 S.M.A.K.(ベルギー・ゲント)で個展開催。
2017年 ドクメンタ14(ドイツ・カッセル、ギリシャ・アテネ)に参加。
2019年 Museum Tinguely(スイス・バーゼル)で新作個展「デブリ・フィールド」開催中。
現在ウィーンを拠点として活動中。1990年代以降、自然とアートに関する議論に影響を与えつづけ、国内外で多くの個展を開催・国際展に参加しているほか、多数の賞を受賞している。
網地島エリア
牡鹿半島南西沖に浮かぶ島には、北側の網地と南側の長渡、二つの浜があります。黒潮の影響で温暖な気候のため暖帯性植物が群生し、リゾート地としても人気。東北有数の透明度を誇る網地白浜海水浴場は毎夏多くの海水浴客でにぎわいます。石巻市街地もしくは鮎川から船で渡ります。