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いわしのゆくえ、変わりゆく海『いただきます!石巻インディーズフィッシュ』ポスター第二弾が完成!

一般社団法人Reborn-Art Festivalでは、「サントリー東北サンさんプロジェクト みらいチャレンジプログラム」の助成を受け、石巻市内で見られる未利用・低利用な魚介類を紹介するポスター兼タブロイド『いただきます!石巻インディーズフィッシュ』の第二弾を制作・発行しました。

ポスター第二弾では、身近な魚「イワシ」の低利用・未利用魚としての一面と、牡鹿半島で使われていた木造船から見えてくる海や生活の変化について特集
 
食べにくい、小さくて扱いづらい、なじみがないなど、本来はおいしく食べられるはずなのに様々な理由から利用価値を見出せずにいる未利用・低利用魚。Reborn-Art Festivalでは、そんな一見メジャーではない魚たちをレアでユニークな存在である《インディーズフィッシュ》と名付け、料理人やアーティスト、地元の皆さんらと未利用・低利用魚の存在や海の資源について知っていく活動「いただきます!石巻インディーズフィッシュ」を続けています。
昨年6月に制作したポスターに続く第二弾の特集は、「いわしのゆくえ」と「変わりゆく海 ―昭和から現代の船たちから見えるものー」。私たちにとって身近な魚「イワシ」に着目し、サイズのばらつきや漁獲量の変化など、メジャーな魚にも様々な理由からインディーズとされる一面があることやその活用について触れたほか、ここ数年、地域を歩くたびによく耳にする「海が変わってきている」という言葉について、漁師にとってなくてはならない「船」という視点から、人々と海の関わり方やその変遷を見つめました。

今後、本ポスターは石巻市内の飲食店や漁業関係拠点、教育機関などへの配布を予定しております。未利用・低利用魚を活用した商品開発などと合わせ、インディーズフィッシュをより身近に感じ、限りある海の資源について考えるきっかけになれるよう、これからも多様なアプローチでその魅力を発信していきます。

概要
名称:「いただきます!石巻インディーズフィッシュ いわしのゆくえ/変わりゆく海」
制作・発行:一般社団法人Reborn-Art Festival
発行日:2024年6月25日
発行部数:500部/サイズ:A1、両面カラー印刷

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ポスターの作画はRAF参加アーティストが担当 
小説家・朝吹真理子と画家・弓指寛治が魚や船、水産業のワンシーンを描く

ポスターに掲載したインディーズフィッシュや船などの作画は、昨年に引き続きReborn-Art Festivalの参加アーティストである小説家・朝吹真理子氏、画家・弓指寛治氏が担当。Reborn-Art Festival2021-22[後期]で作品《スウィミング・タウン》を共同制作したことをきっかけに、お二人は石巻との交流を続けています。

特集「いわしのゆくえ」の作画を担当した小説家・朝吹真理子は、2022年夏に作品制作の一環で牡鹿半島のイワシ漁に同行。今年1月には石巻魚市場にて魚の水揚げや流通の現場に触れました。春先に牡鹿半島で水揚げしたイワシを朝吹自ら調理しながら作画に取り組んだことにより、みずみずしさが表現されたイワシとなりました。
また、特集「変わりゆく海 ―昭和から現代の船たちから見えるものー」の作画は、牡鹿半島で保管されているかつての木造船や南三陸町志津川にある造船所を訪ねた弓指が担当。朝吹と同じく2022年夏に漁に同行していた弓指は、今春の石巻滞在でかつて出会ったことのある漁師の家で使用されていた古い木造船を見つけます。そんな嬉しい偶然や漁師への聞き書きを通して船を主体にしたポスターのアイデアが生まれ、弓指による書き下ろしレポートと迫力ある木造船の絵が誕生しました。

●作家プロフィール

朝吹真理子(あさぶき・まりこ)
1984 年東京都生まれ。2009 年、「流跡」でデビュー。2010 年、同作で第 20 回 Bunkamura ドゥマゴ文学賞を最年少受賞。2011 年、「きことわ」で第 144 回芥川賞を受賞。近刊に小説『TIMELESS』(2018)、エッセイ集『だいちょうことばめぐり』(2021)などがある。

写真 新津保建秀


弓指寛治(ゆみさし・かんじ)
1986 年三重県出身。東京都を拠点に活動。「自死」や「慰霊」をテーマに創作を続ける。名古屋学芸大学大学院修了後、学生時代の友人と名古屋で映像制作会社を起業。代表辞任後上京、ゲンロンカオス*ラウンジ新芸術校の第一期生として学んでいた 2015 年に、交通事故後で心身のバランスを崩していた母親が自死。出棺前に「金環を持った鳥のモチーフ」が浮かび、以後制作される多くの作品で繰り返し登場する彼の表現の核となっている。2021 年より「満洲国」を軸に過去の戦争について考えるためのプロジェクトを開始。

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